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268. 愛犬と一緒の帰国が決まったら??  実行編 [犬の帰国準備]

海外生活を終えて、日本への帰国が決まったら(または、海外生活から日本にペットを連れて一時帰国したい場合)以下のステップを「慌てて、且つ、正確に」進めてください。

*2006年4月5月現在、ドイツから帰国の場合の手順です。

A) まずは、準備編の全ての項目が完了している事を確認する。  
漏れは無いですか? 全ての書類は残してありますか? 予防接種を行った記録は、獣医師のサイン付きで残ってますか? これを確認しましょう。

帰国間際に全ての項目をチェックし、漏れがあったら大変ですから。

B) 帰国日程を決めましょう。 大体でも構いません。 
会社の都合、自分の都合で色々決まらないとは思いますが、大体の帰国日程を決めましょう。 おすすめは、その時点で「最短で帰る日程」を決めて、飛行機の予約、書類の手配をはじめる事です。

何故なら、この後紹介しますが、検疫所には40日前には通知する必要があります。 帰国日程を、前倒しする事は原則認められていません。 遅らせる事は可能です。 で、あれば、とりあえず決めて書類を作成はじめた方が間違いありません。 日程が全然決まっていない状態では、間際にいろいろやるということにつながり、結局とんでもないミスがでてきてもリカバリー出来ませんから。

我が家の場合、仕事の都合がはっきりとはしませんでしたが、見切り発車で大体このくらいだろうというスケジュールを決定しました。 それを逆に周囲に連絡する事により、ある程度自分に都合のよいスケジュールになるように誘導する事も出来ました。 (笑) 犬も大事な家族ですからね。 大事な事です。

C) フライトを予約する
飛行機に乗せることが出来るペットの数は限られています。 フライト予約時に、ペットの持ち込み、預け入れがあることを確実に伝えてください。

我が家の場合、JALにしました。 記事番号205番で紹介した通り、JALは4月1日以降の犬の客室内持込は止めていますが、2006年3月末までに「予約」をした場合は、その後の便の変更を含め、客室内持込を許可していました。 (過去形です。 もう、間に合わないです。)

それもあったので、我が家は3月中に(その時点で帰任日は確定ではなかったんですが)予約を完了したわけです。 おかげさまで、客室内に持ち込んで帰国する事が出来ました。 上限も15キロと言う事なので、まったく余裕です。 我が家はかばん込みで8キロ強です。

なお、最近の経験では、ルフトハンザは8キロまでOKとのことですが、チェックイン時に重量を測りませんでした。 自己申告です。 今回帰国時に使ったJALも、自己申告です。 見た感じ巨大な犬でなければ多分何も言わないでしょう。 スイスエアーは、8キロまでOKと言っておきながら、その後メールをやり取りしたら、10キロで予約したから・・と言っていました。 よくわかりません。

D) 検疫所に通知する
フライトを予約したら、管轄の検疫所に40日前までに通知します。 必要書類は農林水産省のHPにあります。 それに記載してファックスしても良いですし、ネットで申請すると言うシステムもあります。 我が家は後者でトライしました。

なお、私も誤解していたんですが、この「通知」書類と、その後作成する「申請書類」は内容も似ていますが別の物です。  別々に作成する必要があります。 二度手間に感じましたが、まあ、深くは追求しない事にします。

「申請書類」をそのまま「通知」書類として使用できるようにしたほうが効率的ですが・・・・ 

「通知」が終了すると、検疫所から「受理書」が送られてきます。 これは日本への帰国時にも必要ですし、フライトのチェックイン時にも、この書類と、A/C-1&2、抗体価の測定結果提示を求められました。 JALだけかもしれませんが、忘れないように、手荷物に入れておいてください。 

我が家は、一連の書類は、なんでもかんでも手持ちにして置きました。

E) 申請書類を作成する
申請書類も農林水産省のHPにあります。
ワードファイルもありますし、PDFもあります。 手書きしたい人はPDF、タイプしたい人はワードファイルが良いのではないでしょうか。

ドイツからの場合は、A票と、C-1/2票を完成する必要があります。

殆どの内容は簡単に記載できます。 予防接種の内容等不明な点がありました。 これらは、獣医師に確認すると言う方法もありますが、検疫所に予防接種の手帳をファックスしたら、記載方法を丁寧FAXで教えてくれました。 検疫所の方はどなたも親切でとても助かりました。 ありがとうございます。

途中で、記載した分を送付し、一歩一歩確認した方が確実です。 おすすめします。

F) 出国前の獣医師の検査、国の機関の証明取得 
検疫所の原則は、出発前の48時間以内に獣医師で、狂犬病及びレプトスピラ病(犬のみ)にかかっていないか又はかかっている疑いがないことの健康診断が必要です。 
また、所轄の国の機関で、その証明が正しい事に対しての証明(エンドースメント)が必要です。 

ドイツの場合、政府の機関と言うのは、獣医師局になります。 市役所等の出先機関になりますので、所轄の市役所等、獣医さんに場所を聞いてください。

ここでは先ほどのA票、及び、C1-C2の全てに国の機関のスタンプとサイン等の証明が必要です。 これが一箇所でも抜けていると最長で180日拘留となりますので、ご注意を。

我が家もやったのは、全ての書類にサイン・証明をもらった後、それを検疫所にファックスし、不備が無いか再度確認。 もう、嫌って言うほど石橋を叩いてましたね。 

なお、48時間内の証明が必要と書きましたが、これも皆さんのスケジュール次第で「交渉」の余地があります。 皆さんの引越しや、帰国準備の都合にあわせて、検疫所の人に相談してください。

我が家は、「ドイツの獣医師局は空いている時間も短くて云々」と嘆願しましたら、「最長でも出発の2週間以内に」と許可を頂きまして、結局出発の10日前に獣医師局のエンドースメントをもらいました。

地方によっては、獣医師局に人が居る日と居ない日があったり、担当者がお休みの場合どうしようもない事もあるようですが、私の住んでいたところは、毎日8時から9時までならいつでもOK、予約も要らないということでした。 

承認費用は、11EUROでした。 結局やったことは、マイクロチップの番号の読み取りと、サイン・判子だけですがね??? (笑) あ、いや、獣医師局の獣医さんに元気良く挨拶してましたので、健康診断もその時にしたんでしょう。

 G)日本での手続きについて
日本に到着したら、所定の検疫所に向かいます。 何しろ書類は完備されていたので、あっという間でした。

一番時間がかかったのは、検疫所に行くまでかもしれません。

検疫所は、空港ビルの6階です。 到着ロビーは1階です。 更に、途中でエレベーターを職員用に乗り換える必要があります。

もう少し細かく言うと・・・・

ターンテーブルから荷物を受け取り(犬を機内持ち込みではなく、貨物で預ける場合は、犬も受け取り)、税関を通る前に、検疫窓口に向かいます。

検疫窓口で書類を確認、その後犬は検疫窓口に預けます。 つまり、犬とは一旦お別れになります。 

そこで犬を預かったという書類をもらい、「税関にスタンプ」をもらう必要があります。

その後、3階の出発ロビーに移動、そこから離れたところにある職員用エレベーターで移動です。

移動に10分くらいはかかると思いますよ。 荷物が多い人は大変です。 我が家の場合、飼い主Aは検疫センターに向かい、飼い主Bは荷物を全部宅急便で送るために荷物係りと二手に分かれました。 

宅急便のカウンターが混んでいると、犬との対面が遅れます。 また、検疫作業は、飼い主がセンターに着かないと始まりませんのでご注意を。

結果、センターでは簡単な健康診断と、書類の確認だけで、30分以内で終了しました。 

とは言え、慎重な我が家は、念には念を入れて、最長の12時間拘留のケースも想定し、成田に一泊ホテルを押さえておきました。  成田にある、Radisson SASホテルはペットプランと言うのがあり、犬連れで泊まる事が出来ます。 ここは敷地も広く、緑も多いので散歩にももってこいです。 ご利用ください。

H)日本での移動について
成田からの移動は、飛行機と言う手もあり、時間的にはそれが楽なんですが、日本においては飛行機の客室内の持込を許可している会社はありません。 従い、新幹線での移動となりました。

手荷物用のチケットを買い、ちょっと基準からは大きいかばんですが、何とかお目こぼしを頂き(というより、何も言われず)、広島まで向かいました。

この手荷物料金って、実は270円でした。 安いですよね。 案外JRも好い加減だなと感心しました。 バッグのふたを開けて犬が顔を出していても誰も何も言わないし。 ま、うちの犬は吠えないからかもしれませんが。

広島での新しい住居は今から探します。 それまでは、飼い主Bは飼い主Bの実家に犬と一緒に、飼い主Aは犬と一緒に泊まる事が出来るホテルも無いので一人でホテルに泊まります。 会社に通うのに都合のよい立地のホテルをとりあえず押さえています。 

会社の人への宣言でもありますが、これから数週間は家探し等でなかなか仕事できません。 ご容赦ください。 (笑)

I) その他情報
以上の情報が基本的に犬の持込の場合の手順と、TIPSを示しています。 ドイツからの場合、且つ、小型の犬と言う事で記しています。 大型の犬の場合、猫の場合等はどうなるか詳細は比較していません。 流れは変らないと思いますが書類(特に猫の場合等)は変わるかもしれませんね。 ご自分でのご確認をお願いします。

その他、飛行機、客室内へのペット持込に使用するかばんは、案外ノーチェックです。 いかにも普通のかばんと言うのは難しいかもしれませんが、網があり暑くなさそうなもの、いかにもペット用のかばんです、と言う感じのものであれば文句言われないと思います。 我が家は万全を記すためにちょっと高価な買い物をしましたが・・・・・ 失敗はしたく無かったですからね。

それと、これは想定外の出来事だったんですが、小型犬の飼い主は、引越し作業は手短に短期間で終えたほうがよいようです。 

我が家は結局数日間かけましたが、犬的に、作業中はかまってもらえないし、家の様子も変わっていくし、相当ストレスがかかるようです。

出発前の数日間(および帰国後)は完全に下痢でした。 消化器官の粘膜が赤い色のままで剥がれ落ちて出てきていたり、食欲も減退、えさを見れば顔を背けることもあったくらいです。

今日現在はある程度回復してますけど。 日本の暑さは勝手が違うようで散歩もいま一つ盛り上がらないようです。 それ以外は元気です!

 以上、だらだらと書いてしまいましたが、何か個別に聞きたいこと等がある方は、コメント欄に頂くか、メール等してください。 わかる範囲でお答えします。

移動中の写真等はまた別記事でご紹介します。

では、日本での新生活がKatoyan家の全メンバーにとって素敵なものになることを自ら祈っておきます。 (笑)


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コメント 11

lilyのママ

おかえりなさ~い♪♪
無事、みんなで帰ってきたんですね(^^)
お疲れさまでございます。
お家探し、がんばってくださいね♪
SHUNちゃん、早く日本になれてくれるといいですねぇ~
具合も良くなりますように。
by lilyのママ (2006-06-07 10:28) 

walnut

勉強になりましたわ~
日本から海外に行くときもかーなーり前から計画たててやっておかなければいけないですね・・。うちの場合2匹だから貨物室行きですね~きっと。(まぁ海外勤務の希望はあるけど予定はない・・)
犬は敏感ですね。そんなにストレスがたまってしまうなんて!!早く100%元気になればいいですね。
KatoyanさんもSHUNちゃんと離れて寂しいでしょうね~お仕事家探しがんばってください!
by walnut (2006-06-07 11:35) 

JIU

実際に実行した人が書くとやっぱりいろいろなことがわかってきますね。勉強になりました。
話がそれますが、日本サッカー協会広報犬のロンメル君というMダックスがドイツに来るみたいですが、帰りはどうするんでしょうね?サッカー協会はこの手続きの事実を知っているんでしょうか?『この記事見てからつれこ~い』と言いたい!
by JIU (2006-06-07 21:37) 

Katoyan

>lilyのママさん
とりあえず住むところは何とか決まりました。 今週末には引越しの予定です。 どうでしょうか。 実際に住み始めるのはちょっと時間がかかるかもしれませんね。
SHUNの具合も少しずつ良くなってきているようです。

>tsunanyさん
ああ、二匹だと確かに一匹は少なくても貨物室行きですね。
でも、お二人で便をずらせば、両方とも客室内に持ち込めますよ。
私ならそうすると思います。
犬は人間より敏感でしょうね。 それに、何が起こっているかわからないからなおさらでしょうね。

>JIUさん
ロンメル君は、検疫の手続きの関係で出発が遅れたと聞いています。
日本に住んでいた犬も海外に出た後はこの検疫制度の基本的なところ(マイクロチップなど)は必要だったと思います。 ちゃんと準備できてるんでしょうね?? ドイツに放置なら、虐待国の名をますます高めますね。
by Katoyan (2006-06-08 07:14) 

JIU

気になったので、日本サッカー協会に質問メールを出そうとしたけど、メールアドレスがどこにもなかったです。残念。
”指定地域以外から連れてくるときは、輸出国政府機関発行の証明書で輸出国でマイクロチップによる個体識別、狂犬病予防注射と狂犬病の抗体価の確認、輸出国での180日間の待機を行ったことが確認できる場合”
『輸出国で』って書いてあるんですよね...。何か対策ができているとほんとにいいですけどね。でも、最低210日は必要かと。
by JIU (2006-06-09 05:20) 

Katoyan

>JIUさん
大丈夫のようです。
http://www.maff-aqs.go.jp/ryoko/newquarantine/quarantinesystem/export/ex.htm
by Katoyan (2006-06-09 20:40) 

JIU

よかった。安心しました。 ドイツで輸出国政府機関発行の健康証明書と動物検疫所発行の輸出検疫証明 さえ用意すればいいのですね。
by JIU (2006-06-10 04:45) 

Katoyan

>JIUさん
良かったです。 まあ、ちゃんと準備してあるとは思いますが。
by Katoyan (2006-06-10 20:31) 

あゆみ

katoyanさんおつかれさまでした!
7月帰国の私は、穴が開くほど何度でも読ませていただきたいと思います。
by あゆみ (2006-06-11 04:49) 

mochamama

勉強になりました。
実際に体験した方のお話は、わかりやすくていいですね。
細かいところまで教えていただけるので。

お引越しは済みましたか?
SHUNちゃんも早く日本の生活に慣れますように。
by mochamama (2006-06-16 16:23) 

Katoyan

>あゆみさん
7月帰国と言うことは、既に届出しましたか?
色々紙とか渡せればいいんですが。
何か不明点があれば、聞いてくださいね。

>mochamamaさん
引越しは、一段落です。
SHUNもだいぶ慣れてきたようです。
日本は騒々しいですし、犬との挨拶も難しいですが。
まあ、慣れるでしょう。
by Katoyan (2006-06-16 21:47) 

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